- さぶらう
- さぶらう【候ふ・侍ふ】〔中古に「さもらう」から転じた語。 初めは謙譲語であったが, のちに丁寧語となった。 中世以降は「そうろう」が使われるようになり, 「さぶらう」は女性語化した〕※一※(謙譲語)(1)目上の人のそばに仕える。 お仕えする。
「みやつかさ~・ふ人々みな手をわかちてもとめ奉れども/竹取」
(2)目上の人のそばに行く。 参上する。「しばしばも~・ふべけれど, 事ぞ, とはべらぬほどはおのづから怠り侍るを/源氏(紅葉賀)」
(3)(物が)目上の人のそばにある。 お手元にある。「御前に~・ふものは御琴も御笛もみなめづらしき名つきてぞある/枕草子 93」
※二※(丁寧語)あります。 おります。 ございます。「いかなる所にかこの木は~・ひけむ/竹取」
※三※(補助動詞)(1)補助動詞「ある」の丁寧語。 (で)ございます。「おはしまさむ事は, いと荒き山道になむ侍れど, 殊に程遠くは~・はずなむ/源氏(浮舟)」
(2)動詞の連用形に付いて, その動作を丁重に言い表す。 …ます。「もの申し~・はん。 おどろかせ給へ/宇治拾遺 1」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.